将正洋画日和

素人の映画探求記

【ガタカ】悲哀に満ちたラストシーン 感想 あらすじ ネタバレ

読者の皆様、いつもありがとうございます。

こんにちは。

日頃の運動不足が原因か昨日首と腕で二度攣りました。さすがにやばいかなぁと思い始めてます。

今回は

ガタカ (字幕版)

ガタカ (字幕版)



前から気になっていた作品です。

非常に非情な近未来の話。

ただ1つ思う事、将正の涙は枯れてしまったのかもしれない

あらすじ

優れた遺伝子操作により人間に"適正者"と"不適正者"として優劣が決められるようになった近未来。自然分娩により"不適正者"として生まれたヴィンセントが宇宙局"ガタカ"で働き宇宙飛行士を目指す。

感想

近未来映画と言えば、人工知能やロボット、空飛ぶ車などの印象でした。

が、今回観た【ガタカ】は遺伝子操作の発展。
色々な思考を元に作られた作品との新しい出会いばかりで、やはり映画は日々見ていて飽きませんね。

観ていてとても悲しい気持ちになったけど、その事が美しくも感じました。

そしてラストシーンで全部持ってかれました。

大人は観る価値ありあり。


なのに私の涙は何処?



若きジュード・ロウ

最近「ハリーポッター」シリーズの新作「ファンタスティックビースト」シリーズで若き日のアルバス・ダンブルドア役を務めた事で若い世代の方にも知られる様になったであろうジュード・ロウ。将正もその内の1人です。

1972年生まれ現在46歳の彼の20数年前の御顔が拝めます。将正とそう変わらない年です。

もちろん彼は現在も渋みが効いたイケメンなのですが、この【ガタカ】ではとってもとってもハンサム

"カッコいい"とか"イケメン"とかじゃないのよ、ハンサムなのよ。
handsomeなのよ。
現代風の言葉がしっくり来ないんですよ。

面影は充分あるものの、「ファンタスティックビースト」で見る現在と違うのはその目つき
常に眉間に皺が寄ってるそのトゲトゲしい鋭い目つきにトロトロにされる女性は多い事でしょう。男性の方もつい惚れ惚れしちゃうのではないでしょうか。年齢は関係ない。

この【ガタカ】を観ていると正直所々でジュードの顔が気になって仕方がない。巻き戻しを繰り返しながら観るか、2回目観るのをオススメします。

この世は不公平です。全く顔を借りたいよ。



















ネタバレあり

















その時代の遺伝子操作

【ガタカ】の作品内では人工受精と遺伝子操作による出産が普通です。現代のように男女の性行為の上で自然に産まれた子は神の子と称されています。

人工授精が成功した受精卵に遺伝子操作を加える事によって親の理想通りの子供が産まれてきます。男女の選別はもちろんの事、目・肌・髪の色、性格までも親の判断で決める事が出来ます。

更には出産直後に子供の血液検査を行う事で、病気の発生率や死亡推定年齢、死亡原因などが分かります。
産後ほんの数秒後に検査され、母親の傍で医者はまるで業務連絡のように読み上げ、母親も特に残念がる様子もありません。でもそれが普通で、堂々とした差別です。なんて非情な世の中でしょうか。



両親の「神に全てを託す」という願いで車内での性行為により"神の子"として生まれたヴィンセントは心臓疾患の発生率99%で死亡推定年齢は30.2歳でした。この事から学校にもヴィンセントを受け入れて貰えませんでした。

両親は「次の子は普通の方法で」と、1000人に1人傑作だと医者が言う次男のアントンを遺伝子操作で出産しました。彼は兄の身長を一気に追い越し、体の作りもまるで違います。

兄弟で時々やっていた海を泳ぎ、恐怖を感じて引き返した方が負けという度胸試しをしていましたが、当然兄のヴィンセントが負けてしまいます。

だが成長し大人になり、その度胸試しでヴィンセントが初めて勝利しました。それがきっかけとなり、彼は家を飛び出し、宇宙局"ガタカ"で働き宇宙飛行士になる夢を抱え旅に出る事になりました。


人生負け組の人間がわずかな可能性を信じ、のし上がる為の努力が此処から始まる...。


ヴィンセントとジェローム

遺伝子ブローカーから貰った血液はジェローム・モローという水泳選手のものでした。ジェロームは国外で事故に遭い、足は動かず車椅子の生活です。だからこそ水泳選手としての未来無くなった自分の遺伝子を引き継いでくれる人を探していました。
ジェロームはヴィンセントにとても協力的で採血と採尿を欠かさず行っていました。


次第に仲良くなっていく2人に兄弟以上の絆を感じます。ケンカしたり、2人でお祝いのディナーに行ったり、車椅子から動く事の出来ないジェロームの身の回りの世話はヴィンセントがやっています。
非情の中に埋もれながら、なんだかとても微笑ましいのです。

お互いの協力の元、2人はジェロームという同一の名前を名乗る事が出来ています。

ジェロームが階段を"歩く"シーン

そんなに長くもないシーンでありながら、これはすごい!と思いました。

途中で諦めてしまいそうな"腕の力のみで螺旋階段を登る"のは単にこれはキツイと思いましたw

将正なら微妙に足を使ってしまいそうです。指先とか。

車椅子からのすごい降り方から、「実は歩ける」と気取った言い方まで、ジェロームの見せ場です。



ヴィンセントとアントン

本当の兄弟ですが、生まれ方の全く違うこの2人。
海で泳ぎの度胸試しをしていましたが、ジェロームの遺伝子を貰ったのは運命だったのだろうか。

本来ならば、ヴィンセントが"アントン"という名で生まれてくる予定でした。だが出生直後の血液検査を聞いた父親が咄嗟に名前を"ヴィンセント・アントン"と変えます。
"アントン"という名は、父親アントニオが元になっていると考えて良いでしょう。結構著名な人物のようですので、自分の名前を息子に継がせたかったのでしょう。ところが産まれてきた息子は心臓疾患を持っており寿命は30歳前後まで。これを聞いてすぐに「未来が無い」と感じた父親は"アントン"をミドルネームに変えました。

この子に自分の名前は継がせたくない。とでも思ったのでしょうか。じゃあ"ヴィンセント"はどこから?

適当に付けたとしか思えない。

全く酷い両親です。

でもこの世界ではこれが普通なのだ。


悲哀と友情に満ち満ちたラストシーン


まさにガラスの破片のように心に突き刺さるラストでした。

ジェロームが地球から土星に旅立つ時、ジェロームは地球上から居なくなります。その当たり前の事実を作る為に、彼は焼却炉へ...。

最初は何してるんだろ?と思ってましたが、外側から観たカットで中で炎が燃え盛るのを観て「え...」と将正は絶句。

外国での自殺未遂、から自分の持て物を全て他人に譲ってその人が夢を叶える事に成功し、彼はひそかに絶命した...。

そのラストシーンこそ、ヴィンセントがジェロームに初めてなった瞬間だと思います。


将正は何もそこまでしなくても...とか思っちゃいましたが、実際【ガタカ】の世界を体験して身に染みない限りは分からない事です。


ほんと、私の涙は何処?(しつこい)

まとめ

希望を言うとすれば、ヴィンセントが暴れるとこをもっと観たかった事ですかね。
正体がバレそうになって警官をボコボコにするところがありますが、ああゆう狂気的なシーンをもうちょっと観てたかったです。



病気であれ短命であれ、その人間の可能性はゼロではない。身を削る様な努力に犠牲も重ね、夢を勝ち取った1人の男の壮大な物語です。


以上【ガタカ】の感想でした。